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From: egi@sannet.ne.jp (Katsumi Egi)
Newsgroups: fj.rec.movies
Subject: Re: Helen Hunt
Date: Sun, 7 Jan 2001 07:41:57 +0900 (JST)
惠木です。
In article <4136-3A51FDF4-83@newsd-11.iap.tokyo.webtv.ne.jp>,
nyanko32@webtv.ne.jp says...
>
>ヘレン・ハントといえば、割と小さな役でしたが、86年?の「ペギー・
>スーの結婚」も可愛かったです。この映画、彼女のほかにもオスカー・ウ
>ィナー(ニコラス・ケージ)を輩出し、あまつさえ、ジム・キャリーまで
>も出しちゃった、今にして思えば実にゴージャスな作品でした。
『ペギー・スーの結婚』、私も劇場公開時に見ていますが、ヘレン・
ハントやジム・キャリーはさすがに覚えていませんね。
この映画、キャスリーン・ターナーが高校生の役を演じる奇異さが
とても良かったことは記憶しています。
さて、私がヘレン・ハントを意識した最初の映画は『ペギー・スーの
結婚』と同じ1987年公開の『飛べ、バージル/プロジェクトX』(ジョナ
サン・カプラン監督)ですね。この映画では準主役級です。
#この映画の主役は空を飛ぶことを夢見るチンパンジーなんですね。
とてもいい映画です。
--
惠木
From: egi@sannet.ne.jp (Katsumi Egi)
Newsgroups: fj.rec.movies
Subject: ジュディ、ライザ(Re: ジョエル・グレイ(Re: 初すべり))
Date: Wed, 17 Jan 2001 08:05:46 +0900 (JST)
惠木です。
In article <93sh59$8sb$1@nw041.infoweb.ne.jp>, fwjh2591@mb.infoweb.ne.jp
says...
>
>『ザッツ・エンタテインメント』では、子供の頃のライザが母と初共演しているシー
>ンを観ることが出来ますね。
>昔々、親子で共演した時のこと。
>ジュディ・ガーランドは娘の才能に嫉妬したのだそうです。
『ニューヨーク・ニューヨーク』(1977)の中でライザ・ミネリが唄っ
たナンバーで何といっても忘れられないのは「The Man I Love」ですね。
そして、この「The Man I Love」熱唱シーンでどうしても思い出さず
にはいられないのが、『スタア誕生』(1954)の冒頭近くでジュディが唄
った「The Man Who Got Away」です。両者とも素晴らしい熱唱です。
私は『スタア誕生』の「The Man Who Got Away」が、映画史上最高の
歌声ではないか、と思っています。
--
惠木
From: egi@sannet.ne.jp (Katsumi Egi)
Newsgroups: fj.rec.movies
Subject: Re: ジュディ、ライザ(Re: ジョエル・グレイ(Re: 初すべり))
Date: Wed, 17 Jan 2001 12:39:55 +0900 (JST)
惠木です。自己フォロー(訂正及び補遺)です。
In article <942k4a$mj4$1@bgsv5905.tk.mesh.ad.jp>, 私 egi@sannet.ne.jp says...
>
> 『ニューヨーク・ニューヨーク』(1977)の中でライザ・ミネリが唄っ
>たナンバーで何といっても忘れられないのは「The Man I Love」ですね。
> そして、この「The Man I Love」熱唱シーンでどうしても思い出さず
>にはいられないのが、『スタア誕生』(1954)の冒頭近くでジュディが唄
>った「The Man Who Got Away」です。両者とも素晴らしい熱唱です。
>
> 私は『スタア誕生』の「The Man Who Got Away」が、映画史上最高の
>歌声ではないか、と思っています。
『スタア誕生』のナンバーですが「The Man That Got Away」の誤りで
ございました。うろ覚えで書いてしまいました。済みません。
これだけではなんなので、もう少し加筆します。
ジュディとライザの話ときたら、ライザの父親ヴィンセント・ミネリの
ことを触れておいてもよいでしょう。
数ヶ月前に、NHK-BSでヴィンセント・ミネリの監督第一作でジュディ・
ガーランド主演の『若草の頃』(1944)が放映されたのですが、実に素晴ら
しい出来映えの作品でした。ヒッチコックやウェルズばりの俯瞰での大移
動や、窓のすり抜け移動は見せてくれるし、マーガレット・オブライエン
のキャラクター造形には尋常じゃない凄みがあるし、とにかく画面は極め
てフォトジェニックだし、大傑作だと思います。
ヴィンセント・ミネリと言えば、『巴里のアメリカ人』(1951)や『バン
ド・ワゴン』(1953)で見せた、ダンス・シーンでの仰角から俯瞰へ切り換
えるカッティングの冴え、完成された美しさ、みたいなところを今まで気
に入っていたのですが、『若草の頃』では映画を作る喜びが伝わってくる
瑞々しい画面の連続で、処女作の初々しさと将来の大成の予感を合わせ持
った見事な演出を示しています。
--
惠木
From: egi@sannet.ne.jp (Katsumi Egi)
Newsgroups: fj.rec.movies
Subject: Re: 2000年度ベスト洋画
Date: Thu, 18 Jan 2001 00:36:03 +0900 (JST)
惠木です。
In article <93m3pn$2n8p$1@news.rim.or.jp>, h-kawai@st.rim.or.jp says...
>
>1位 スリー・キングス
> ひさしぶりに、これぞアクション映画!と思った、映画ならではの面白さ
> 満載の作品。なのに、ぜんぜん話題になってないような気がするのが納得
> できないなぁ。同じくクルーニーが主人公の「アウト・オブ・サイト」も、
> わたしはその公開年度のベスト作品と思ったのだけど、やっぱりそれほど
> 話題にならなかったような…
『スリー・キングス』のストーリ的な不快感、或いはクルーニーの余りに
あざといヒーローぶりの不快感というのもよく判るのですが、しかし、この
映画、悪くないですよ。政治的、人道的な観点に関しては私は全く興味の無
いところでして、ラストの呆気なさはちょい減点ですが、アクション演出の
見事さは充分評価できます。特にヘリコプターとの戦闘シーンは特筆に値す
る出来映えです。
ジーンズを抱えて逃げる兵士や、ルイ・ヴィトンの鞄を燃えさかるドラム
缶へ叩きつけるシーンの爽快感(またこの時の効果音がいい!)やロールス・
ロイスやベンツでフセインを装うシーン等々アイロニーもよく効いていて、
私は大好きですね。
もっとも『スリー・キングス』よりも、数倍は『アウト・オブ・サイト』
の方が傑作だと思います。
--
惠木
From: egi@sannet.ne.jp (Katsumi Egi)
Newsgroups: fj.rec.movies
Subject: ジュディ、カサベテス(Re: ジョエル・グレイ(Re: 初すべり))
Date: Thu, 18 Jan 2001 23:54:02 +0900 (JST)
惠木@ジュディ・ガーランド・ファンです。
In article <9441i2$282h$3@news3.3web.ne.jp>, neteye@osk.3web.ne.jp says...
>
>(ガーランドが小児病棟に慰問に
>行ったときこどもたちが
>”ドロシーがきた”といってよろこんだということです)
ジュディ・ガーランドと小児病棟、というキー・ワードから連想せずには
いられないのがジュディ・ガーランドの遺作となった、精薄児の施設を舞台
にした映画、
『愛の奇跡』(1963)ですね。
この映画、製作がスタンリー・クレイマーで、監督がジョン・カサベテス、
ジュディの共演者としてバート・ランカスターとジーナ・ローランズが名前
を連ねる、という今にしては豪華版です。
ジュディ・ガーランドに関しては、ほぼ『ニュールンベルグ裁判』(1961)
での彼女の印象と変わらない、太った上にやつれた印象でした。痛々しい...。
私も昔々大昔にテレビで吹き替え版を見た限りで、もう殆ど忘却の彼方な
のですが、クローズ・アップを多用した即興演出は印象に残っています。
『アメリカの影』から3年後、ごく初期のカサベテス映画ですが、カサベ
テスらしいフレーミング(安定した構図)の呪縛から解放されたダイナミズム
がこの映画でも実現されていたかはもう記憶にありません。
なんとかして見直してみたい映画の一本です。
--
惠木
From: egi@sannet.ne.jp (Katsumi Egi)
Newsgroups: fj.rec.movies
Subject: アウト・オブ・サイト(Re: 2000年度ベスト洋画)
Date: Fri, 19 Jan 2001 07:38:55 +0900 (JST)
惠木です。『フロム・ダスク・ティル・ドーン』は残念ながら未見です。
In article <946qkh$152r$1@news3.3web.ne.jp>, neteye@osk.3web.ne.jp says...
>
>"Katsumi Egi" wrote in message
>news:944e52$6hh$1@bgsv5905.tk.mesh.ad.jp...
>
>> もっとも『スリー・キングス』よりも、数倍は『アウト・オブ・サイト』
>> の方が傑作だと思います。
>
>そうですか
>でも「アウト・オブ・サイト」のような映画と比べられては気の毒というものです
『アウト・オブ・サイト』はお気に召さないということですか。私は
ここ数年のアメリカ映画の中で最も好きな映画の一本です。
エルンスト・ルビッチを想起させるくらい、すかした「間」を持った
映画だと思います。この「間」を好きになれない方には、モタモタした
印象が残るかもしれませんが。
タイトルバックのストップモーション、車のトランクの中密着シーン、
ホテルのロビーでのすれ違い(ロペスが椅子に座っていて、クルーニー
がエレベータの中にいるシーンの二人の表情のおかしさ!)、ホテルの
バーのシーンの美しい映像...印象深い細部を上げていくとキリがあり
ません。
とにかく大好き。
--
惠木
From: egi@sannet.ne.jp (Katsumi Egi)
Newsgroups: fj.rec.movies
Subject: Re: アウト・オブ・サイト( Re: 2000 年度ベスト洋画)
Date: Sat, 20 Jan 2001 07:55:26 +0900 (JST)
惠木@脇役ファンです。
In article <949ivu$v9$1@news3.3web.ne.jp>, neteye@osk.3web.ne.jp says...
>
>ジェニファーロペス、クルーニもいいんですが
>ロペスの父親役のひと、悪党仲間の気弱な男が印象に
>残ってます
『アウト・オブ・サイト』でロペスの父親役をやったデリス・ファリーナ
は、同じエルモア・レナード原作、スコット・フランク脚本の『ゲット・シ
ョーティ』という映画でも重要な役で印象深い演技を残しています。はっき
り言って『ゲット・ショーティ』は『アウト・オブ・サイト』とは比較にな
らない平板な作品なのですが、デリス・ファリーナ一人が怪演と言っていい
素晴らしさで、シーンをさらっています。
悪党仲間の気弱な男、の方は多分、スティーブ・ザーンのことでしょうか。
『ユー・ガット・メール』の"Shop Around The Corner" の店員役も印象的で
した。
あと、『アウト・オブ・サイト』ではヴィング・レームズ(相棒の黒人)
がいつもながら抜群の存在感を示しますし、ちょっとしか出ないけれど、
キャサリーン・キーナー(クルーニーの別れた妻)やアルバート・ブルック
ス(富豪)、ナンシー・アレン(富豪の妻)なんかも忘れがたいです。
--
惠木
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