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From: egi@sannet.ne.jp (Katsumi Egi)
Newsgroups: fj.rec.movies
Subject: Re: 昔の傑作サスペンス映画を教えて。
Date: Thu, 2 Nov 2000 01:00:03 +0900 (JST)
惠木です。
In article <8tp900$e57$1@bgsv5905.tk.mesh.ad.jp>, m-ishibashi@mtb.biglobe.ne.jp
says...
>
>ああ、今、調べてみたのですが、あのリー・ブラケットが、『スタ
>ー・ウォーズ/帝国の逆襲』の脚本に参加していたのですね。全然
>知りませんでした。ちょっとした驚きです。リー・ブラケットと言
>えば、『三つ数えろ』に始まり、『ハタリ!』、ホークスの西部劇
>三部作、『ロング・グッドバイ』… でも、まさか『スター・ウォ
>ーズ』関連の脚本に参加していたとは! 勉強不足でした。
レイアとハン・ソロが繰り返す、本当は好きなのに、いや好きだから
こその悪口の応酬は、例えば、『リオ・ブラボー』のジョン・ウェイン
とアンジー・ディッキンソンの間柄を彷彿とさせます。
また、"I love you" "I know"という印象的な台詞も、いかにもリー・
ブラケットらしい。
>一方、ローレンス・カスダンの作品は、実は、私、『白いドレスの
>女』しか観てません。『シルバラード』や、近年の『ワイアット・
>アープ』も未見です。『ワイアット・アープ』にはあまり食指が動
>きませんが、『シルバラード』は、ちょっと気になります。
実は『偶然の旅行者』がとてもつまらなくて、それ以来、カスダンに
は興味を失ってしまいました。という訳で、『ワイアット・アープ』は
私も未見。
『シルバラード』は悪くない西部劇です。充分楽しめると思いますよ。
ただし、個人的には、若きケビン・コスナーが浮いていたり、当時、大
好きだったロザンナ・アークェットが魅力的に描かれていなかったりで
イマイチ好きになれないのですが。
--
惠木
From: egi@sannet.ne.jp (Katsumi Egi)
Newsgroups: fj.rec.movies
Subject: Re: 昔の傑作サスペンス映画を教えて。
Date: Thu, 2 Nov 2000 01:46:37 +0900 (JST)
惠木です。
#良い映画は全てサスペンスフルだと思う。
In article <8tp96l$lui$1@newsgw8.odn.ne.jp>, aam69920@nyc.odn.ne.jp says...
>
>
>黒川 恒男 さん wrote in message news:8tmlui$21la$2@news.osk.3web.ne.jp...
>> クルーゾの「恐怖の報酬」油田の火事を消すために
>> おんぼろトラックでニトロを運ぶ羽目に 考えただけでもスリル
>
>こんにちは、京です。
>怖かったです、この映画。
>トラックを見ると、今でもこの映画を思い出します。(笑)
>トラックといえば、スピルバーグの「激突」
>これ、見ましたか?
クルーゾ版『恐怖の報酬』は、トラック+ニトロという組み合わせで
いかにもスリルを演出してそうであって、その実、トラックを機能的に
使った画面は殆どない、とは言えないでしょうか。
私にとってクルーゾ版『恐怖の報酬』は、トラックが動き出さない、
あるいは止まっているシーンの方がずっとサスペンスフルな、いい場面
が多いという印象です。例えば、前半の何ともいえない焦燥感ただよう
町の男達の場面。道の上を低空飛行の飛行機が通過するシーンの素晴ら
しさ!中盤の道をふさいだ大きな岩をニトロで爆破する場面。ラスト近
くの石油が池のように溜まった中で真っ黒になるシャルル・ヴァネル!
ラストの「美しき青きドナウ」をBGMにした蛇行運転のシーンは、少々
あからさま過ぎて興ざめですね。
という訳で、トラックを機能的に使って恐怖感を盛り上げた例では、
スピルバーグの『激突』の方が上だと思います。
--
惠木
From: egi@sannet.ne.jp (Katsumi Egi)
Newsgroups: fj.rec.movies
Subject: Re: メグ・ライアン
Date: Wed, 8 Nov 2000 22:23:35 +0900 (JST)
惠木と申します。
In article <8ua58d$2hk$1@newsj.cc.affrc.go.jp>, konbayashi@geocities.go.jp
says...
>
>> こんばんは!ミスター・ロンリーと申します。
>> さて、テレビの昼番組で、あのメグ・ライアンが
>> 恋人の為に豊胸手術をするそうだと報道していました。
>> メグの彼氏が、とてもデカパイ好きらしくて、彼の為に
>> 胸を大きくするのだそうです。(^_^;)
>> しかし、その話は本当でしょうか?
(略)
>「キャスティング・ディレクター」では良い体を披露してたのに
>もっと大きくするんですかね。
>あれで十分なのに。
『シティ・オブ・エンジェル』のメグ・ライアンはデニス・フランツ
から、「ペチャパイ」だと言われていました。それまで彼女の胸など殆
ど意識したことがなかったのですが、アメリカではそういう認識なのか、
と以外に思ったことを覚えています。
それにしても、映画を背負って立つヒロインに対して脇役がそんな事
言うかな...と時代が変わったことを痛感しました。
#例えばガルボやK・ヘップバーンに劇中でこんなこと言うなんて考え
られなかった。
#デニス・フランツっていうのは、『ベルリン・天使の詩』でいうと、
ピーター・フォークの役回りの人ね。
--
惠木
From: egi@sannet.ne.jp (Katsumi Egi)
Newsgroups: fj.rec.movies,japan.movies
Subject: Re: シックスセンスてどうなの?
Date: Fri, 17 Nov 2000 23:22:19 +0900 (JST)
惠木と申します。
In article <20001117092657.950D.KAWANO@elysium.co.jp>, kawano@elysium.co.jp
says.
>
>河野@浜松です。
>
>On Fri, 17 Nov 2000 00:33:37 +0900
>
>"zzzzzzzz" wrote:
>
>> わたしは落ちがくるまでねむくてねむくてしょうが
>> ありませんでした。
>> ただのオカルト映画のようなきがします
>
>わたしは話し自体は好きです。でも見せ方がいかん。
>えぐい幽霊をワッと登場させることで、
>びっくりドッキリのオカルト映画にしてしまっている。
私は全般的に言って、とっても木目細かい演出で好感が持てました。
つまり、お話はどうあれ、見せ方がいい。凡百のオカルト映画の演出
とは一線を画している。
例えば冒頭のヴィンセント(ドニー・ウォールバーグ)の登場シーン
だとか、校舎の階段での首吊り死体なんか、キューブリックを想起さ
せるくらい厳格な演出です。センスがいい。
また、少年役のヘイリー・ジョエル・オズメントの演技なんかより、
その母親役のトニー・コレットが良かったですね。車中で少年が祖母
についての話を始め、トニー・コレットのリアクションが中心となる
シーンがこの映画の白眉でしょう。
--
惠木
From: egi@sannet.ne.jp (Katsumi Egi)
Newsgroups: fj.rec.movies
Subject: Re: エクソシスト対ブラッドシンプル
Date: Sat, 18 Nov 2000 08:30:30 +0900 (JST)
惠木です。
In article <3A1583EF.B4373044@ceres.dti.ne.jp>, kwgch@ceres.dti.ne.jp says...
>
>再編集ものとしては、『ブラッドシンプル/ザ・スリラー』が
>今公開中ですが、私はこっちの方に興味があります。このコーエ
>ン兄弟のデビュー作は、最初から彼ららしい作品でした。『エク
>ソシスト』はシーンが追加されているようですが、『ブラッドシ
>ンプル』は4分短くなっているそうです。そういえば少し間延び
>した感じもあったので、オリジナルより面白くなっている可能性
>大です。
『ブラッド・シンプル』が4分詰めて再公開ですか。いい話です。
全部を見ている訳ではありませんが、コーエン兄弟の中では、この
『ブラッド・シンプル』が一番面白いと思っています。突然、投げ
込まれる新聞の、その唐突さが素晴らしい。探偵役のM・エメット・
ウォルシュが実にいい。そして、ラスト・カットのキレの良さ!
『ファーゴ』を彷彿とさせるお話ですが、『ファーゴ』よりもこち
らの方が上だと思っています。
無名時代のコーエン作品ということもあって、どうも『ブラッド・
シンプル』は未見の人が多いと思うのですが、少なくも見て損の無
い傑作です。『エクソシスト』よりもこちらをお薦め。
--
惠木
From: egi@sannet.ne.jp (Katsumi Egi)
Newsgroups: fj.rec.movies
Subject: 松山容子(Re: 『グリーン・デスティニー』)
Date: Tue, 21 Nov 2000 07:52:18 +0900 (JST)
惠木です。
In article <8vba4c$9vq$1@discuss.sun-inet.or.jp>, pop_elfin@hotmail.com says...
>
>よくは知らないのですが、松山容子さんがお姫様に扮して道中する
>人気テレビ時代劇番組が大昔にあった筈ですが…
>で、それで結構アクションと言うか殺陣をこなしているんじゃ
>なかっでしょうか?
お姫様に扮して道中....というのは見ていた記憶はないんだけど、
「めくらのお市」(テレビ版)は見ていました。勝新の女性版という
感じの役柄で、見事な殺陣を見せていましたよ。
松田定次監督で『めくらのお市物語』シリーズとして製作された
映画版が先にありますが、映画は私未見です。
--
惠木
From: egi@sannet.ne.jp (Katsumi Egi)
Newsgroups: fj.rec.movies
Subject: Re: キュアの秘密って?
Date: Wed, 22 Nov 2000 22:59:01 +0900 (JST)
惠木と申します。
それにしても、凄まじいノイズの映画でしたね。私はいまだに洗
濯機の音を聞くと、この映画を思い出します。
また、間宮(萩原聖人)が登場する砂丘のシーンは『砂漠のシモン』
を想起します。まるで太陽の陰りまでコントロールしたかのような
奇跡的な演出!
In article , tan@lab1.yamaha.co.jp
says>
>一応改行
>
> ↓
>
>
>
> ↓
>
>
>
> ↓
>
>
>
> ↓
>
>
>
> ↓
>
>
>
> ↓
>
>
>
> ↓
>
>
>
> ↓
>
>
>
> ↓
>
>
>
>最後のシーンで、ウエイトレスに、上司?の女性が耳打ちします
>よね。その後、ウエイトレスはどっかに行って、何かを持って
>戻って来るのですが、、、、
>
>なんと、、手に包丁を持っています。
>(大きい画面でないと分からないかも)
私は映画館で見ております。ウェイトレスが手に持つ包丁は、
スクリーンであれば、はっきりと知覚できます。
>これに気がついた時は結構、、、でした。
>
>#耳打ちした女性は、主人公の奥さん役の人?でしょうか?
間違った解釈をしておられるように思えます。
主人公・役所広司の奥さん(中川安奈)は映画の後半で首吊り自殺
をしています。
ラストのレストランのシーンは、役所広司がウェイトレスに対し
て催眠暗示をかけたのでしょう。つまり、役所広司がウェイトレス
へ、包丁を持つようにし向けた。多分、耳打ちするように見える、
先輩らしき女性が殺されるのではないかと思います。
要するに、高部刑事(役所広司)は、間宮(萩原聖人)の後継者とな
ったわけです。
--
惠木
From: egi@sannet.ne.jp (Katsumi Egi)
Newsgroups: fj.rec.movies,japan.movies
Subject: Re: シックスセンスてどうなの?
Date: Sat, 25 Nov 2000 08:33:39 +0900 (JST)
惠木@『ユージュアル・サスペクツ』は好きになれないが、『シックス・
センス』は好き、です。
In article <8vmbc9$4v3$1@news.pep.ne.jp>, miyahara.hide@pep.ne.jp says...
>
>ユージャル・サスペクツではラストでフラッシュバックのようにパッパッと
>オチをスクリーンに映し出され、私は「お〜、そういうことだったのか」と
>唸りました。
『ユージュアル・サスペクツ』は少なくも中盤からは、"カイザー・
ソゼ"なる人物の謎で物語を引っ張っていく構造。ラストのオチは、
その謎の提示。つまり映画全体を「謎」が支えているわけです。
私がこの映画を好きになれないのは、映画の後半でオチが見えてし
まったということもありますが、オチの見せ方の演出が大仰で嫌らし
い、と感じたのですよ。私がいうオチを見せている場面とは、取調室
で刑事(チャズ・パルミンテリ)が壁の貼付物を見回したり、マグ・カ
ップを床に落としたりする場面を指しています。大した謎でもないの
になんとも大袈裟な見せ方で、嫌い。
(みやはらさんが、ラストでフラッシュバックのように...と書かれて
いるシーンとは異なります。)
>このシックスセンスでは、オチを見せられた瞬間に、私の頭の中でそれ
>までの腑に落ちない箇所がフラッシュバックのように、パッパッと走馬灯
>のように流れていき、「お〜、そういうことだったのか」と唸ってしまいました。
『シックス・センス』は映画の冒頭で変なメッセージが入るからこそ、
観客は映画を見ながら、何か「秘密」が残っているんだと、絶えず意識
をする訳ですが、しかし、冷静に考えて見ると、その「秘密」が物語の
緊張を持続するようには機能していない。「秘密」が物語を支えている
訳ではない。さらに言うとこの「秘密」が無くても、愛とコミュニケー
ションの映画として立派に成立している。「秘密」が無くても、死者に
対してまで人格を与えた映画の一員として映画史に連なっている。
「秘密」がどうあろうと、「映画」を感じさせる美しい画面があり、心
を震わせる的確な演出がある、と思うのです。
#ここで『市民ケーン』という映画の出来の良さに思い至ります。
『市民ケーン』は"薔薇の蕾"の謎で映画自体を引っ張っていく構造
を取っている訳で、謎に対する戦略は『ユージュアル・サスペクツ』
と同様です。ですが、『市民ケーン』は"薔薇の蕾"の正体が何であ
れ、ラストで自走するカメラによって明らかにされなくとも、依然、
映画史のベストワンで有り続けたであろう桁違いの面白さだと思う
のです。つまり、脚本上は作品を支えているたはずの"謎"以上に、
各シーンの画面が素晴らしい。オーソン・ウェルズも「薔薇の蕾が
あの映画の欠点。感傷的になりすぎた」とコメントしているくらい
ですし。
--
惠木
From: egi@sannet.ne.jp (Katsumi Egi)
Newsgroups: japan.movies
Subject: Re: ショーンコネリーについて教えてください
Date: Sun, 26 Nov 2000 11:14:46 +0900 (JST)
惠木と申します。
In article <2RGT5.4678$P5.226010@news1.dion.ne.jp>, shouya-a@h6.dion.ne.jp
says...>
>私はショーンコネリーが大好きです。
(略)
>知ってることがあったらぜひぜひ、教えてください。
『未来惑星ザルドス』(1973 ジョン・ブアマン)
『風とライオン』(1975 ジョン・ミリアス)
『王になろうとした男』(1975 ジョン・ヒューストン)
『氷壁の女』(1982 フレッド・ジンネマン)
あたりがお薦めかと。
--
惠木
From: egi@sannet.ne.jp (Katsumi Egi)
Newsgroups: fj.rec.movies
Subject: Re: 夕陽のガンマン
Date: Tue, 28 Nov 2000 12:17:41 +0900 (JST)
惠木@脇役ファンです。
In article <8vr7g2$l5e$1@bgsv5905.tk.mesh.ad.jp>, m-ishibashi@mtb.biglobe.ne.jp
says...
>
>『続 夕陽のガンマン』 これは、タランティーノのお気に入りの
>作品だそうなのですが、わたし的には、ちょっと冗長な感じがし
>て、イマイチでした。でも、イーストウッドは、こっちの作品の方
>がカッコいいですね。
この映画の英語タイトルは『THE GOOD, THE BAD AND THE UGLY』。
私が見た版では、タイトルバックでイーライ・ウォラックのアップ
に、"THE UGLY"と出る。このタイトルバックを見ただけで、私なんか
とっても嬉しくなってしまう。イーストウッドもクリーフもいいんだ
けど、ウォラックが一番いいとおもうぞ。
『荒野の七人』の敵の首領役や、『おしゃれ泥棒』でヴィーナスを
買い取る富豪役なんかも忘れがたいのですが、やっぱりウォラックの
代表作は『続・夕陽のガンマン/地獄の決斗』ですね。
--
惠木
From: egi@sannet.ne.jp (Katsumi Egi)
Newsgroups: fj.rec.movies
Subject: Re: "カリスマ”のラストについて
Date: Wed, 29 Nov 2000 12:18:41 +0900 (JST)
惠木です。坪井さんの質問にもHideki Kawaguchiさんの質問に対しても
明確な回答を持ち合わせている訳ではないので、フォローは控えようと
考えていたのですが、このスレッドをこのまま放ったらかしにしておく
のも気持ちが落ち着かないので、とりあえず、いい加減なフォローです
が投稿させていただきます。
In article <3A1EA5EE.12D96713@ceres.dti.ne.jp>, kwgch@ceres.dti.ne.jp says...
>
>
>
>tuboi toshiyuki さんが書き込みました :
>
>> こんにちは、坪井です。
>> ヴィデオで黒澤清監督”カリスマ”を見ました。
>> 全体的に話しが解らないのですが、
>> 改行します
>>
>> よ
>> く
>> わ
>> か
>> ら
>> ん
>>
>> 最後のシーンで、ヘリコプターが飛んで役所広司が上司に電話しているところ
>> なんすが
>> 明るく燃えている所?は何処で、主人公はなにを結局したのですか?
>
>『カリスマ』難しいですね。冒頭、人質をとって立てこもる犯人
>を前に、犯人を射殺して人質を助けるか、犯人を殺さないかの
>間で迷いがあり、そしてカリスマを救うか森を救うかでも迷いが
>ある。両者を満足させることには無理があり、結局対立し合う
>ものは対立し続け、時には相手を滅ぼしたりもする。で、人間の
>間にも対立はあるわけで・・・、なんていうことを描いているん
>じゃないかと思うのですが。イギリスで、毛皮用に飼われていた
>ミンクを逃がして、生態系を乱した動物愛護団体がありました
>が、そういう人達の考え方と対極のものじゃないかと思って
>います。
まず、ラストの解釈なのですが、3機のヘリコプターが向かう炎上す
る場所は間違いなく東京でしょう。先に「東京もここから近いもの」と
いう洞口依子の台詞があるのでそう考えるのが妥当です。であるならば、
東京全体がどうして燃えているのか。破局の契機となる出来事は何か。
映画中に提示されている、東京炎上を引き起こすほどの事件は、矢張
り第二のカリスマ(ただの枯れ木)の爆破だと考えられないでしょうか。
第二のカリスマとは、無価値な物へ、訳も分からず闇雲に価値を見い
だす人々の隠喩、あるいは、価値があるかどうかも判らないのに他人が
価値を見いだした途端、右往左往しはじめる都市社会への隠喩とするな
らば、第二のカリスマが爆破されたと同時に東京が爆破されたのだと私
には思えます。寓話として辻褄が合うような気がします。
(もしかしたら、炎上しているのは東京だけにとどまらず、あの森を除く
全世界かも知れません)
#というような映画を見た後でむりやり自分勝手に解釈するような事は、
とても虚しい作業だと私は思う。:-<
>ところで、今まで聞きそびれたことがあるので、便乗質問しま
>す。どうしても意味の解らないシーンが1つあって、それは
>風吹ジュンと洞口依子の姉妹が家の中を右往左往しているところ
>を、俯瞰で2〜3分映しているシーンがありましたが、あの
>シーンはいったい何だったのでしょう? あそこで何か起きて
>いたのでしょうか?
ここは印象に残る場面ですね。ただ、私は姉妹が右往左往していると
いうよりは、とても静かなシーンとして記憶しています。窓が開けはな
たれており、風で白いカーテンが揺れている様が忘れがたいです。しか
し、この場面で何が起きていたのか、あるいはいかなるメタファーなの
か、私には判りません。何も起きていなかったのではないでしょうか。
確かこの場面は最初のカリスマを燃やした直後のシーンであったはずで、
その後に起こる第二のカリスマを巡る血みどろの戦いに対する静のシー
ンとして機能していると思います。
--
惠木
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