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From: egi@sannet.ne.jp (Katsumi Egi) Newsgroups: fj.rec.movies Subject: Re: いまさらながら「ピアノレッスン」 Date: 7 Oct 1999 13:35:09 GMT 惠木と申します。 #つまらない映画はすぐ忘れてしまうたちでして、余まり覚え  ておりません。誤りがあれば、ご指摘下さい。 In article <37FC3BE5.2A8B9FF8@tkd.att.ne.jp>, mrpet@tkd.att.ne.jp says... (ざっくり) >こんな風に感じた人がこの投稿を読んでて、フォローしてくれると >良いんですが(ちゃっかり)。  「ブリッコ」という言葉には何の共感性も見いだせませんが、 少なくも、『ピアノ・レッスン』のホリー・ハンターの演技に ついては、「ホリー・ハンターなら、当然これくらいはやるで あろう当然の演技」であり、それを超えていないと思えました。  それは、「この映画の時代背景でもこのような自立した唖者 の女性がいただろう」と、納得させるレベルではあるけれど、 「現実らしさ」をいささかも逸脱しない、平板な人物造形だと 感じた、いうことです。  『赤ちゃん泥棒』の主演女優が見せた「現実らしさ」を過剰 に超えた映画的興奮と比較してしまうからかも知れません。  ホリー・ハンターから離れても、例えばハーベイ・カイテル の隈取りのような顔の刺青が、「刺青のある顔」として登場す るに留まり、全く映画的に機能しない、映画的に機能する画面 がない、ということに私は苛立ちを禁じ得ませんでした。 #ま、こういう意見もあるということで。 -- 惠木
From: egi@sannet.ne.jp (Katsumi Egi) Newsgroups: fj.rec.movies Subject: Re: 切腹 Date: 13 Oct 1999 16:26:28 GMT 惠木です。みやはらさんの記事がほったらかし状態で、 気になるので調べました。 #残念ながら『切腹』は未見です。 In article <7tl658$i3e$1@news.pep.ne.jp>, miyahara.hide@pep.ne.jp says... > >いやぁ、日本映画が実力のあった時代の映画ですね。 >一気に見せてくれます。恐ろしいくらいスキやたるみの無い >映画です。ぐいぐい引き込まれる正攻法の力強い演出(小 >林正樹)。アップ、引き、構図、陰影など効果的に撮影して >いるカメラ(宮島義勇)。実は、今回初めて気がついたので >すが、これって松竹(京都)の映画なんですね。このころ、 >小林監督、宮島カメラマンともにフリーだったはずですが、 >美術の戸田重昌という人はどんな経歴なのでしょうか?   私は大島渚の映画のクレジットでこの人の名前を記憶して います。フィルモグラフィーは次の通り。 1.1962.02.17 からみ合い 文芸プロ=にんじんくらぶ 2.1962.04.29 山河あり 松竹大船 3.1962.09.16 切腹 松竹京都 4.1964.03.01 乾いた花 松竹大船 5.1965.01.06 怪談 文芸プロ=にんじんくらぶ 6.1965.06.12 昨日のあいつ今日のおれ 松竹大船 7.1966.01.15 望郷と掟 松竹=CAG 8.1966.07.02 処刑の島 日生劇場プロ 9.1966.07.15 白昼の通り魔 創造社 10.1967.02.23 日本春歌考 創造社 11.1967.09.02 無理心中日本の夏 創造社 12.1967.09.30 あかね雲 表現社 13.1968.02.03 絞死刑 創造社=ATG 14.1968.03.30 帰って来たヨッパライ 創造社 15.1969.02.15 新宿泥棒日記 創造社 16.1969.07.26 少年 創造社=ATG 17.1970.04.18 無頼漢 東宝=にんじんくらぶ 18.1970.06.27 東京戰争戦後秘話 創造社=ATG 19.1971.06.05 儀式 創造社=日本ATG 20.1972.08.05 夏の妹 創造社=ATG 21.1974.05.01 襤褸の旗 映画「襤褸の旗」製作委員会 22.1978.10.28 愛の亡霊 アルゴス・フィルム=大島渚プロ 23.1983.05.28 戦場のメリークリスマス 大島渚プロ=テレビ朝日他 24.1985.11.02 食卓のない家 MARUGENビル (出典)日本映画データベース http://jmdb.club.or.jp/ #このサイト、便利なのに知ってる人少ないのかな。 > 松竹専属? もしそうだとしたら、私は松竹のことをかなり >侮っていました。松竹にあんな大映的な美術を作れる人が >いたなんて。たとえ、主要スタッフがフリーばかりでも、裏方 >の松竹のスタッフも賞賛したいですね。いい仕事をしていま >す。いままで、私の中では松竹京都って、認識が薄いところ >がありましたが、松竹京都の仕事ぶりや作品について知って >いる方がいらしたらお教えくださいませ(今ごろ知ったのか >などときついこと言わず)。 「松竹京都撮影所」のWebページ、次のURLをご参照下さい。 http://www.shochiku.com/guide/studio/kyotostudio/index.html -- 惠木
From: egi@sannet.ne.jp (Katsumi Egi) Newsgroups: fj.rec.movies Subject: Re: Portrait of Jennie Date: 18 Oct 1999 14:40:17 GMT 惠木です。 In article <7uaf45$mnr$1@news.allnet.ne.jp>, d-muto@allnet.ne.jp says... > >ウィリアム・ディターレの「ジェニーの肖像」という映画を観ました。  昔々にテレビで見た限りなのですが、私も絵画的な画面処理に 瞠目しました。 >こういう映像とテクスチャーを二重映しにする技法は、ここ数年写真の >分野でよく見かけるのですが、’48年に撮られた、しかも映画で同じ表 >現を見つけたので驚いたのです。 >こういう演出はこれ以前や以後に例があるでしょうか?  このような特殊効果に関しては私も他に見たことがありません。 私も教えて欲しいです。 >しかもこの映画、白黒から終盤で突然緑のフィルターがかかって、ラ >ストシーンだけカラーになります。これらも演出として大変な効果をあ >げていますが、’48年という時点ではずいぶん贅沢なことをやっている >ようにも思えます。 >いわゆるパートカラーというやつは、やはりカラーの映画が当たり前に >なって、白黒映画がマイナーという時代になって初めて成立するもの >ではないかとも思えますが、これはパートカラーの比較的早い例とい >えるでしょうか?それとももっと前からやられていましたか?  いわゆる「パートカラー」とは言えませんが、私が思いつく有名 な例は、『オズの魔法使い』(1939)の現実=白黒、オズの国=テク ニカラーや、パウエル/プレスバーガー『天国への階段』(1946)の 現実=テクニカラー、天国=白黒。  全体の内のほんの一部だけカラーという意味の「パートカラー」、 の例も1948年以前の映画では、私にはちょっと思いつきません。  後年なら、黒澤『天国と地獄』や『レイジング・ブル』や『シン ドラーのリスト』なんかがすぐに思いつくのですが...。 -- 惠木
From: egi@sannet.ne.jp (Katsumi Egi) Newsgroups: fj.rec.movies Subject: Re: ワイルドシングス Date: 19 Oct 1999 22:17:54 GMT 惠木と申します。 In article <1908-3809EC33-36@newsd-12.iap.tokyo.webtv.ne.jp>, RIRISU@webtv.ne.jp says... > >ケビンベーコン見たさに、「ワイルドシングス」見たんですけど、すごく >、おもしろかったです♪♪ >なんか、箱の説明書きと内容が少し一致してないような気がしたんですけ >ど、それがかえって先入観無しで見れて、ラッキーだったかも(笑)  この映画の展開には吃驚しましたね。ハイスクールを舞台に 妖婦モノを描くなんて!ただし、男の執着が描かれていないの で妖婦モノとしては中途半端な出来ですが。 >それで、皆さんに教えて頂きたいんですけど、一応改行(必要無いかな? >?(苦笑))  既に改行は必要ないと思いますので詰めます。 >あの映画みたいに、スタッフロールで謎だった事が解明されたり、真実が >わかったりする映画って、他にどんなのがありますか??別に謎でなくて >も、なにかおもしろいオマケがあったりでも、良いです。(例えば、ジャ >ッキーチェンの映画とかは、よくNG集が入ってたりしますよね??)  最初に思いついたのは、『もう頬づえはつかない』の完全 にエンドクレジットが終了してからワンカット入るってやつ。 これは、最後まで座ってて、ちょっと得した気分。  それから『L.A.コンフィデンシャル』のクレジット中に入 る刑事物のテレビドラマ映像。 -- 惠木
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