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Subject: Re: [Q]アタラント号 Newsgroups: fj.rec.movies Date: 12 May 1998 07:54:54 GMT 惠木です。 In article , sid10286@first.win.or.jp says... > さて「アタラント号」の凄さですが、内容としては上記のように単純なのに見事 >に映画にしてしまっているということです。白黒映画を越えて、船内と外を鋭い光 >の加減で使い分けていますよね。それからシーンの一つ一つが憎いくらいに裏切ら >れます。これを「新しい」といっても良いのですが、今までやったことのないこと >をしている。また入れ墨とか裸とか、当時のタブーを破っている大胆さが今でも分 >かるのです。それは彼の作品が上映禁止になったという意味からも、その過激性が >分かると思います。  私も当時の社会背景等の理解なく見たのですが、このミッシェル・シモン の描き方は今見ても「新しい」ですよ。体中の刺青も度肝を抜かれましたが、 友達の手を瓶の中に入れて持ってましたよね。形見とかなんとかで!  そして、水の中で抱擁するシーンをとらえたボリス・カウフマンの撮影の 美しいこと! #筋とかストーリとか、どうでも良いという気になります。 -- 惠木
Subject: Re: CURE Newsgroups: fj.rec.movies Date: 25 May 1998 09:20:30 GMT 惠木と申します。 In article <3566AE02.A445E245@highway.ne.jp>, simarisu@highway.ne.jp says... > >Joko Mito wrote: > >> これはややこしくし過ぎのような気がしました。 > >同感です、あまりにも謎の部分が多すぎます。 >結局 続けて2回観ましたが分かりませんでした。 (略) >ほかに、この映画を観た人の意見待っています。  とにかく、海岸のシーンの、まるで陽の陰り具合までコントロール (演出)したような絶妙な光を見た時点からガーンと頭を殴られたよう になり、ラストまであっけに取られて、空いた口が、耳が、塞がらな い状態でした。なんと恐ろしくて切ない光の音の、映画なのでしょう。  とにかく映像と音に圧倒されました。ストーリとか謎とか、私には どうでもよい事柄です。 -- 惠木
Subject: Re: Osidori Uta Gassen (1939) Newsgroups: fj.rec.movies Date: 26 May 1998 23:38:08 GMT 惠木と申します。 In article , satoshi@news.cc.nagoya-u.ac.jp says... > > >先日、昭和14年の映画「鴛鴦歌合戦」(おしどりうたがっせん) >を見たのですが、こんなに楽しい映画は久しぶりでした。 >志村喬が歌うのは「生きる」 で見ていたのでそれほど >違和感はなかったのですが、片岡千恵蔵が歌うのにはびっくりしました。 > >テレビ雑誌の解説では、カルト映画と書いてありましたが、 >この作品が異色なのでしょうか。あの頃にはこういうミュージカルは >いろいろあったのでしょうか。 >この映画について書かれている本などありましたら教えて下さい。  もう可愛くて可愛くて仕方がない宝物のような映画ですね。  長屋の前に数え切れないくらい広げられた日傘のカットを見た 瞬間から「これが映画だよなぁ」って思います。市川春代の全て の所作と台詞(殆ど悪態)が、とてもとても気持ちいい!  人文書院「時代劇映画とはなにか」という本の中に千葉文夫氏 の「時代劇映画がミュージカルになるとき」という論文が掲載さ れているようで、当時のマキノ正博の諸作と共に『鴛鴦...』に 関して論じられているようです。(私は未読です)  マキノ雅広の自伝「映画渡世」(2巻、筑摩書房)は読みました。  随分前に読んだので、かなりうろ覚えですが、『鴛鴦...』に ついても数ページさかれていたと記憶しています。 -- 惠木
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