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『NINIFUNI』
(真利子哲也,2011)

 はっきりとした2部構成の映画。約40分の中編で、前半20分が一人の男−
宮崎将の動向を追ったプロット。後半20分は主に、ももいろクローバーのプロ
モーションビデオ撮影現場のシーンだ。ちなみに前半の20分は一言の科白もな
し。また、本作は2011年公開作だが、まだ早見あかりも在籍している、メン
バー6人の時期のももクロだ。

 開巻は男2人が歩道を歩く後ろ姿。これを手持ちで追う。車の走行音。画面右
端に車道がある。一台の自動車が画面左の駐車場に入って行く。男2人は小走り
になり、車を追う。広い駐車場。店舗の中に入ろうとしている男性を殴りつける。
次に、フォーカスアウトした道路の画面。こゝでタイトルイン。フォーカスイン
して、男−宮崎が歩いて来るショット。彼が開巻の2人組の1人だろうと思いな
がら見る。こゝから、彼がパチスロをしたり、ポテトフライやカップ麺を食べた
り、道路脇の空き地に車を停めて、風力発電の風車を見たりするのを繋ぐ。この
前半パートの終わりには、夜の浜辺の草むらに車を停めた宮崎が、波打ち際を変
な歩き方で歩くシーンがあるのだが、この画面右上端に歩く脚だけを映したショ
ットがとてもいいと思う。

 翌朝、宮崎の車のすぐ近くの浜辺で、ももクロのビデオ撮影が行われる。この
パートの導入部は、山中崇がタクシーでやってくる場面。スタフの宇野祥平が現
場を案内する。山中はプロデューサーだろうか。ももクロのメンバを乗せたマイ
クロバスも到着し、すぐにメイキング動画の撮影からPVの本番撮影と場面が進
む。スタフの中には、ディレクターみたいな松浦祐也もいる。このパートの中だ
と、宮崎の車の中に置いたカメラから撮った、車窓の向こうのPV撮影現場のシ
ョットがいい。ちょっと長いが。

 「ににふに」は漢字で書くと「而二不二」であり、「二つにして、二つではな
い(本質は一つ)」という意味らしい。「二つ」というのは本作が2部構成であ
ることを指していると思われる。開巻の2人の男の内の1人−宮崎しか描かれな
いことも意識させる。いずれにしても大袈裟なタイトルと感じられるが。終盤か
らエンディングへ至る突き放した感覚は好みです。

#ニュース原稿のようなテロップで、海辺の場面は千葉県旭市飯岡海岸と出る。