メアリー・ピックフォードはタイトルの灯台守の娘。タイトルロールはなんと
J・ファレル・マクドナルドだ。調べるとまだ36歳頃だが、老けメイクで演じ
ており、後年の爺さんになったマクドナルドとは全然違う顔に見える。開巻は船
上のピックフォードと船員たちのショットで、次に船から岸まで渡した木の板の
上を歩くピックフォードと恋人のショットが来る。この2カット目は2人が歩く
のを最初は左に、次に右へパンするショット。これら最初に2つのカットは、画
面上半分に被写体を捉えた、ちょっと面白い横の構図で統一されている。
この後、ピックフォードに横恋慕する男との浜辺でのイザコザが描かれた上で、
時間が飛んで彼女と恋人との結婚式の日の場面が来る(こゝで父親のマクドナル
ドが登場する)。そこに現れた横恋慕男は、潔く新郎新婦と握手するのだが、決
して嫉妬心は収まっていない、というワザとらしい表情の演技がつけられている。
そして、新婚のピックフォードと夫が船で出かけた後に嵐がやって来る。マクド
ナルドは灯台に上って灯火を付けようとするが、横恋慕男がその邪魔をし、2人
で激しく格闘する、というような展開だ。この後半部分でマクドナルドが活躍す
るのは嬉しい。
ちょっと残念なのは、どこかの海辺や岩礁でのロケ撮影は認められるが、実際
の灯台でロケ撮影をされたショットがない点だ。灯台の全景に近い画面は模型だ
ろうか。その内部の壁と梯子階段の場面もスタジオセットと思われる。これらを
矢張り、奥行きを意識させない平面的な横の構図で見せている。あと、嵐の表現
が生ぬるい出来なのも感心しない。ピックフォードと夫の乗る船が、嵐に会って
難儀するといった描写が全くなく、ただ、波のショットばかり見せるというのも
手抜きに感じるが、ただし、波のショットと灯台の全景ショットを交互に見せる
だけ、という開き直ったような演出には映画的な太々しさも感じる。
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