プロローグがあり、回想の(過去の)メインプロットが描かれ、プロローグと
同一場面に戻ってエピローグという形式の物語映画。プロローグとエピローグは
屋外の生垣のような木々の前で(庭か?)椅子に座っている老女と若い男女の場
面。若い女性はメアリー・ピックフォードだ。プロローグ・エピローグともワン
カットのみで描かれる。この老女の過去の場面がメインプロットで、その各挿話
−幼児の頃、14歳、21歳の時の恋人との場面、別の男性の横恋慕や恋人とそ
の男性との決闘、結婚、子供との幸せな生活、夫との死別などなど−も全てワン
カットのみで構成されている。
もっとも、全てのカットがニーショット以上に引いたフルショットやロングシ
ョットも多い構図であり、人物の関係や配役は判別し難いところもあるが、全て
のカットの前に状況説明のインタータイトル(挿入字幕)が一枚出るという親切
設計で、基本的なプロットの流れは理解しやすい作品だ。反面、そこが凡庸にも
思える。ショットでハッとしたのは、回想シーンの一番最初の、幼児2人(男児
と女児)のフルショットだ。このショットは被写体が小さいだけに、物理的にか
なり寄ったショットとして見えるので、驚きがある。あとは、画面奥から2騎の
乗馬(騎乗した男女)が手前に向かって来るショットだとか、屋外でダンスする
若者たちの場面といった奥行きのある画面造型は意識して演出されているのだろ
う。
#備忘でその他の配役などを記述します。
老女はシャーロット・スミス・ピックフォードでメアリーの実母。
老女の娘時代からの回想シーンは、メアリの実妹のロティ・ピックフォード。
その恋人(夫)はメアリーの実弟であるジャック・ピックフォード。
彼と決闘する男性はメアリーの当時の夫−オーウェン・ムーア。
というように、ピックフォード家のファミリー製作映画だ。
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