見る前は、もっとムチャクチャな、今まで見たことのないような映像表現を期
待していたのだが、いや、全然普通のオーソドックスな画面造型が基調になって
いる映画だった。強いてあげれば、序盤に4人でフロリダのタンパへ向かう最初
のシーン、自動車(ベンツの四駆)内でのスマホの動画撮影映像ぐらいじゃない
か。あとはツイートサウンドに合わせて小さく入るハートマークやモノローグの
字幕だとかがオチャメなぐらいか。SNSを扱った映画って、既にゴマンとある
のだから、そんなに新しいことなんてもうできないのだろう。と書くと、なんか
不満を述べた感じになってしまったが、実を云うと、この映画、オーソドックス
に面白い映画だったと思う。
まずは、上に書いた主要人物の4人が皆よいキャラなのだ。主人公でタイトル
ロールのゾラ−テイラー・ペイジと旅行直前に友人になったばかりのステファニ
ー−ライリー・キーオ。この二人が黒人と白人という違いもあるが、性格がまっ
たく異なるところがいい。あとステファニーの彼氏デレク−ニコラス・ブラウン
と得たいの知れないステファニーの世話役X−コールマン・ドミンゴも同様に似
ても似つかぬキャラなのだ。女性二人はナイスファイトの連続だが、Xの悪人ぶ
りやキレっぷりと、その逆の冷静な一面の混在が面白かった。
あるいは、安モーテルと高級ホテルとの対比や、Xの邸宅でのデレクの顛末か
ら、視点転換してドローン大俯瞰で後退移動するショットに繋ぐ感覚なんかも良
いと思った。ゾラとステファニーの、いや、もっぱらステファニーのお仕事の場
面で、短いショットを沢山繋ぐセンスも悪くないが、男性器はOKだが、女性は
二人とも、一度も胸を見せない(シースルーの衣装レベルは有る)、というのは、
ちょっと残念にも思う。また、ステファニーに比べてゾラが高潔に描かれ過ぎて
いるのも、鼻白むのだが、ステファニーがゾラのことを話し始めるパートをもっ
と長くして、ゾラの二面性を示唆しても良かったんじゃないだろうか。このステ
ファニー主観の話が中途半端なのは宜しくないところだと思う。
#レイティングは、R18+です。
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