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『21ブリッジ』
(ブライアン・カーク,2019)

 100分を切る尺だが、サービス精神いっぱいに見せるので、120分くらいあった
ように感じた。それは冗長ということではなく、満足感がある、という意味だ。
初っぱなの事件の犯人は2人。途中で、こんなミニマムな話をどう展開するのだ
ろう、と思ったのだが、意外な組織犯罪へプロットが拡がっていく。ノンストッ
プアクションとして、面白く出来ている。

 まず、主人公のチャドウィック・ボーズマンが十分に魅力的だ。アクションに
キレがあり、思慮深いところも良く表現している。悪役は、テイラー・キッチュ
とステファン・ジェームズ。キッチュがこんな役に甘んじているのは、ちょっと
残念に思う。「マイアミで会おう」と云うシーンの顔は、良かったが。ステファ
ン・ジェームズの方は、終盤の組織犯罪の秘密を突き止める、という良い役回り
で安心した。ボーズマンと組む、麻薬捜査班の女刑事にシエナ・ミラー。彼女が
もっとカッコよく描かれていたら、かなり違っただろう。若干中途半端か。

 アクション場面では、やはり、最初の強盗シーンから続く、警官たちとの銃撃
戦、キッチュのコンバットシューティングの演出には興奮させられる。あとは、
現金を洗濯する男の家に、警官たちが襲撃する場面。頑丈なドアを挟んでの銃撃
戦。こゝの演出も面白かった。しかし、絵面で云うと、度々挿入される、マンハ
ッタンの夜景のヘリコプター撮影が一番わくわくさせられた部分かも知れない。

 尚、ボーズマンとステファン・ジェームズの一対一のメキシカン・スタンドオ
フが2回出て来るが(食肉工場と地下鉄)、これは、どちらも撃つ気がなさそう
に見える、イマイチ緊張感の希薄な場面だと感じた。