二部構成で交わることのない2つの夏の物語。いずれも見事な出来栄えだ。役
名と同一のキャスト名ばかりなので、皆、無名の役者(学生?)なのだろう。し
かし、皆、素人とはとても思えない。
第一部は、セルジー=ポントワーズのリゾート地へ湖水浴に来た女性2人(リ
ュシーとミレナ)のほゞ一日を描いた作品。ロメールのようでもあり、ルノワー
ルのようでもある。風にそよぐ、湖の側の木々のカットは『ピクニック』みたい
と思った。リュシーが一人草原を歩いてきて、フェンシングをする男を見つける
場面等、この監督らしい切れの良いカッティングだ。エンディングに向かう日没
の光の表現と、その余韻も素晴らしい。
第二部も、観客の思わぬ方向へ話が進み、どこへ連れて行かれるのか分からな
い展開。ノルウェーからの留学生ハンネと、その友人達の、巴里祭当日、朝から
翌朝迄の丸一日のお話。前半には軍のヘリコプターや戦闘機によるデモンストレ
ーション、仏国歌が流れる中での装甲車のパレード等、革命記念日の群衆シーン
がある。後半もお祭りらしい花火のシーン等が展開するのかと思いきや、予想に
反して、人けの無い学生寮でのこじんまりとしたディナーパーティが描かれるの
だが、このシーンのハンネのダンスが本作の白眉だ。ハッピーエンディングとは
とても云えないが、しかし、バッドエンディングと云うのも大袈裟すぎる、これ
も複雑な余韻を残すエンディングなのだ。
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