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『ROMA/ローマ』
(アルフォンソ・キュアロン,2018)

 シーン導入部で必ず水平横移動か、パンニングをする。屋内でも屋外でも。
ほゞ全てのシーンで、なのだ。これが鬱陶しい。待ちポジションが続くとダレ
るのと同じだ。逆に前進後退移動は、ほゞなし。さらに、切り返し(リバース
ショット)も基本なし。切り返しについては、果たして、いつか出てくるのか、
ずっと気にして見ていたのだが、あえて云うなら、兄弟喧嘩の際、硬いボール
を投げつける場面で2人の男の子のショット/リバースショットがあったぐら
いで、人物の会話シーン等では使われていなかった。

 後半になって瞠目する造型はあるが、ベビーベッドを購入するためにやって
きた家具屋の場面で事件に遭遇するクダリや、その後の病院での出産場面につ
いては、私にはそんなに驚くレベルとは思えない。ただし、海水浴のシーンの
波間を水平横移動するカメラワークと、きちんと子供達を捉える長回し(とい
うかVFXか?)だけは、見事な設計だ。
 
 あと、武道の練習をする広場の場面は面白い。特別講師の静止する姿勢を、
真似できるのは妊婦だけ、という分かりやすいアイロニー。