そもそもとってつけたようなお話だとか非現実的な展開が映画の魅力を阻害す る、なんてことは有り得ないと思う。この映画がラストに向かって失速していく のは画面から伝わるテンションが減衰しているからだ。しかし中盤までのテンシ ョンの持続、目を瞠る画面の連打は矢張りこの監督の力量を感じさせる。特に竹 林のシーンは胡金銓の『侠女』(第一集)の伝統を受け継ぐ活劇演出。また、金城 武は出来損ないでもスケールの大きな存在感を示す。ますます将来が楽しみ。