戻る

『8人の女たち』
(フランソワ・オゾン,2002)

 オゾンの懐の深さ。悲惨かつふしだらな筋立てに無理やりのミュージカル場面
挿入。ミュージカルだからこそのファンタジックで絢爛たる色使い。8人の女優
達を過不足無く見せきる統制力。ミュージカル場面を見守る人物の意図的に技と
らしいリアクションショット。実に面白いしこの企画は成功しているとも思うの
だが、しかし「僕にはこんなこともできるよ、すごいでしょ」というのはよく判
ったがオゾンらしい見る者の胸に楔を打ち込むような力が無く全てが上滑りだ。